2012年10月07日
平成癸巳(25)年干支色紙販売のお知らせ
橋 本 関 雪 筆 寶船(たからぶね)
大晦日の夜には、寶船を描いた紙を枕の下に敷いて寝れば良き初夢を得ることが出来るという、いわゆる験担ぎが流行していました。
「長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め 波乗り船の 音の良きかな(なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな)」という回文をそこに書き足して、元日から数日の間に良い夢を見れば成功。初夢を見なかった、または悪い夢であった場合には、その紙を折って寶船を作り、川に流してからもう一度同じように紙を枕の下に・・という事をして験直しをします。
江戸に流行りそうな風習ではありますが、出典自体は結構古く室町時代の頃には「初夢」の記載を見ることができます。初夢といえば一般的には寶船よりは一富士二鷹三茄子が有名ですが、これは諸説ありますが大体は富士を不死(長生)、鷹を高(増収)、茄子を成(成功)に掛けたものと言われています。
寶船は文字通りに財を運んでくる存在として、絵によっては七福神を乗せてやってくる縁起の良いものとされています。
この作品は、関雪が妻であるヨネ夫人の死後禅宗へと改修を行い、後に関雪の菩提寺 大津逢坂山の月心寺住職となった村上獨譚老師が当時住職を務めていた、京都嵐山の天龍寺慈済院に収められています。天龍寺はそれぞれの塔頭に七福神を祀っており、慈済院は弁財天を祀る塔頭となります。
慈済院に祀られている弁財天と、当時海運の主力であった「弁財船」をかけて、大きく張った帆に蛇の絵を描いたのでしょう。弁財船は文字通り富を運ぶ船であり、蛇は弁財天の使いとしてよく知られています。
昭和10年頃 作品寸法274・0 ✕ 244・0 cm
京都嵐山 天龍寺慈済院蔵
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今年も橋本関雪の作品を、白沙村荘 橋本関雪記念館にて干支色紙として販売致します。
巳年にちなんで、帆に大きく巳が描かれた寶船(弁財船)を金地にて仕上げました。
価格は1枚3150円。売上は白沙村荘の庭園の維持管理にあてられます。
お問合せ、ご購入の際には hakusasonso@gmail.comまたは075-751-0446までどうぞ。
瑞米山 月心寺、大津大谷 走井について
生誕130年 橋本関雪展が終わって
橋本関雪大画室 存古楼改修工事 第1期終了のお知らせ
古代オリエント博物館 「古代の楽園 −神話、来世、桃源郷…−」
生誕130年 橋本関雪展@兵庫県立美術館 内覧会当日
生誕130年 橋本関雪展@図録通信販売のお知らせ
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Posted by ハシモトシンジ at 17:54│Comments(1)
│【橋本関雪】
この記事へのコメント
感謝、感謝、感謝。
この宝船の絵、みんな、とても喜んでくれました。
ほんとうに、すてきな色紙です。
来年が楽しみです。
いいことが起こりそう!
この宝船の絵、みんな、とても喜んでくれました。
ほんとうに、すてきな色紙です。
来年が楽しみです。
いいことが起こりそう!
Posted by 克兵衛 at 2012年10月17日 10:37