2011年08月04日
不許葷酒入山門
白沙村荘の入口に置かれている石柱。
大体の人はコレを見て「お! これなぁ、酒のんだら入るなっていう意味なんや。さっき酒呑んだからなぁ〜。兄ちゃん、入ったらあかんのか?」
「ハッハッハッハッ(お帰りはあちらのジェスチャーで)」
などという微笑ましいやりとりがあったりしますが、この「葷酒」の「葷」に誤解というか言葉の意味が通じていない事がしばしば見受けられます。
最近の説明では「ニラやニンニクの事」と短略されていますが、本来の「葷」は「五辛と肉類」なのです。五辛とは「ニラ、ニンニク、ラッキョウ、ネギ、ノビル」が基本形。時代や場所により若干の差異がありますが、要するに精のつく野菜類の事。
要するに肉や強精効果のある野菜類を食べたり、酒を飲んで心乱しているものは入るな。邪魔だから。
って話なんですね。ちなみに白沙村荘にはもう一個石柱が建てられていて、内容は「不許五辛酒肉入寺門」と記されています。
「五辛酒肉」=「葷酒」ですね。そして寺門。表記は違えど意味は同じです。
しかしこういうのを見ると、宗教的なものはさておき昔っから酒乱がいたのかな・・と思ってしまうのでした。迷惑な人は飲んでても、飲んでなくても迷惑なんですけどね。ハハハハハハハ。
Posted by ハシモトシンジ at
22:38
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2011年08月04日
白沙村荘の白松
京都市緑化協会が発行している「今日のみどり」のコラム「歴史を語る京の木」に、白沙村荘の白松が紹介されています。
【白松(ハクショウ)】
中国の北西部が原産。中国では神聖な木とされ、王宮や墳墓、寺院などに植栽されています。樹皮は光沢のある淡灰色で、松葉が全て3葉なのが大きな特徴です。マツ科マツ属の常緑高木で、学名は Pinus bungeana。英名は Lacebark pine。
非常に珍しい松で、赤坂璃宮や藤森神社そして白峯神宮などに存在しているらしいのですが見たことはありません。
関雪が持ち帰った物は残念ながら枯死してしまい、伐採されましたがその子孫が脈々と育ち続けています。この松は未生が出ないので簡単には増えませんが、今ある小さな未生達が後に白沙村荘を代表する白松となります。
その頃には自分もおじいさんだなぁと考えつつ、我が子を見るかのような気持ちでチビ白松を見守っているのでした。
京都市緑化協会の皆様、取材ありがとうございました。