京つう

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2011年06月28日

白沙村荘改修工事@渡殿改修経過報告2

もうすぐ仕上がる渡り廊下の屋根が、あらかた下作業が終わりました。

新品の椹の土居葺きと、元々の柿葺きに近づけるようにと工夫を凝らした銅板葺きのコントラストが美しいです。













素屋根を撤去してしまうとすぐに去りゆくこの美しさ。
今はギラギラと見えてしまいますが、一瞬だけの輝きをご覧あれ。


  


Posted by ハシモトシンジ at 21:18Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月28日

NOANOAランチオーダーバイキング




今年の夏はランチがアツい! ノアノア7・8月のランチはオーダーバイキング形式です。

【NOANOAランチオーダーバイキング】
2011年7月1日(金)から8月31日(月)まで。

オーダータイム 60分 大人 ¥2500 小学生 ¥1250
11:00〜14:00まで(14:00スタートの方は15:00までOKです)

☆メニューの中からお好きな料理を、時間内に何品でもオーダーして頂けます。
☆グループ(2名様以上)でオーダーされる場合には人数分のランチバイキングをお申し付け下さいませ。


【ランチオーダーバイキング・メニュー】

<冷製>
・サラダカプレーゼ ・鮮魚のカルパッチョ ・タコとオクラのサラダ 梅肉ドレッシング
・ローストビーフ カクテルソース添え ・シーザーサラダ 
・イタリア産ハム・ソーセージ盛り合わせ ・カボチャの冷たいスープ

<パスタ>
・スパゲッティボロネーゼ ・タラコのスパゲッティ ・青じそ、キノコ、ベーコンの和風スパ
・ナスとトマトソースのスパゲッティ ・ツナとホワイトソースのスパゲッティ

<ピッツァ>
・ベーコン ・マルゲリータ ・ミックス
・アンチョビ ・ブルーチーズ

<温製料理>
・ムール貝のワイン蒸し ・ボイルドウィンナー ・フライドポテト(ガーリック、ローズマリー風味)
・ガーリックトースト ・パン(バゲット) ・海の幸のパエリア
・ハンバーグ トマトソースチーズ焼き ・スズキのソテー 島ラッキョウのソース
・ホタテとエビのソテー プロヴァンス風 ・串カツ(カマンベールチーズ、エビ、アスパラベーコン)
・京赤地鶏モモ肉の香草パン粉焼き ・イベリコ豚のグリエ 青梅ピューレのソース

<デザート>
・ケーキ ・シャーベット ・アイスクリーム 各種
 別メニューをご覧下さい 



グループでの小パーティーにも、ご家族での会食にもお使い勝手の良いメニューとなっています。

御予約、お問い合わせは 0757714010(FAX同) レストランNOANOA(ノアノア)まで。
  


Posted by ハシモトシンジ at 15:02Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月27日

百獣の楽園@京都国立博物館



京都国立博物館 特別展 百獣の楽園



7月16日からスタートする京都国立博物館の特別展、「百獣の楽園」。
メインテーマが動物というのは最近よくある内容ですが、京都ではありそうでなかったものですよね。
絵画や陶器などで作られた様々な姿態の動物たちに胸が熱くなります。


有名作家の某が〜という感じではないので話題性は乏しいのかもしれませんが、暑い夏ながら東山七条にまたぞろ行列が作りだされるのでしょうか。





ところで展覧会も気になるのですが、京都国立博物館のWebの一隅にこんなのを見つけました。

「ご来館下さる皆様へ、京都国立博物館からのお願い」


お願いされるまでもなく常識範囲なのですが、確かに内覧会とかでも非常に見苦しい挙動を示すひとが多いのも事実。ならそれが一般層を受け入れる本展期間中ならなおさらか。

最近は古美術、日本画ブームらしくて様々な人が庭園や美術館などを訪れます。




しかしそういった人の姿勢が「見倣うべき人生の先達」かと言えばそうでもなく、知識自慢かまたは自己主張の固まり・・つまり入学したての学生みたいな人もいるわけで。

たまに注意されると客なんだからと激昂する人もいますけど、そんな時には招かれざる客という言葉もあるんだぜと思い出してみましょう。



しかし、公式でこんな事書かれている時点でそういう人が多いのだと解りますね。
いやホント、お恥ずかしい。
  


Posted by ハシモトシンジ at 10:26Comments(0)

2011年06月26日

季刊聚美10月に創刊 要チェックですよ

青月社という出版社から、2011年10月に「聚美」という季刊誌が発刊されます。




以下、創刊号からの特集。
・創刊号 「応挙と呉春」河野元昭/樋口一貴/冷泉為人 他
・第二号 「雪舟と室町水墨画」 鳥尾 新/畑 靖紀/荏開津通彦 他
・第三号 「狩野派の興隆」 辻 惟雄/松木 寛 他
・第四号 「浮世絵〜江戸の粋〜」 小林 忠 他

各A4ワイド版、128ページ。




・・買いでしょう。好きな人ならまず買っちゃうでしょう。(申し込みFAXを送りながら)

詳しくは青月社Webへ。
いやぁ、久しぶりにワクワクしてきましたネ。






一応断っておきますけど、関係者ではありませんからね? 
個人的に見たいってだけで。

  


Posted by ハシモトシンジ at 22:55Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月25日

小笠原諸島が世界自然遺産に

東京の少し南に「日本のガラパゴス」と呼ばれる独特の生態系と、豊かな自然をもった小笠原諸島と呼ばれる島々があるのは皆様ご周知のことと思います。


少し前にも12種の固有生物が「絶滅」と認定され、今なお危惧種が多く住むその島に・・ある意味危機が訪れています。世界自然遺産に登録されることになったのです。

小笠原諸島、世界遺産に決定ユネスコが生態系評価:京都新聞






ある意味喜ばしいことながら、また反面では「正気なのか」と思うわけで。
密猟、乱獲、そして殺害が相次ぎ、ついでにその辺りはゴミだらけの吸殻だらけになってしまい、評価されていた生態系がほぼ消滅するにいたり「世界初の世界遺産認定抹消」なんて不名誉な話にはなりませんか?

歴史遺産や文化遺産とは違い、自然遺産ですから馬鹿みたいに人が行くと生態系は・・お察しの通り。



知床も酷い有様ですよと聞くと、素直に喜べない話なのですよね。
京都にいるから、その酷さもよく解るってのが皮肉な話なのですが。


小笠原諸島:wikipedia  


Posted by ハシモトシンジ at 12:30Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月24日

夏には辛を







最近また東鞍馬口の「駱駝」にちょくちょく訪れるようになりました。

20歳そこそこの時は頻繁に行っていたのですが、その時はあまり混んでいなかった気がするのですが、最近行くといつも満員です。



所謂旨み調味料の効いた日本人向けの味ではないお店ですが、最近は皆さん味覚が自由ですからこう言った店が栄えるのは歓迎すべき事ですよね。




そして今日も暑さを吹き飛ばしたくなり、駱駝へ向かいまして「ぴり辛ナスの炒め物」+「麻辣麺」のセットをチョイス。

余計汗が出そうなモンですが、汗かいた方が後で涼しくなりますから。時に風邪ひきますけど。




春には苦味を、夏には辛味を、秋には甘味を、そして冬には脂味を食べるのが基本形。

旨いですなぁ〜辛いのが。




そして昼を済ませて外に出ますと、異常な熱風が襲いかかる訳で。

さっきまで考えていたような内容はサッパリ忘れて、汗が出るような食べ物をチョイスした事を激しく後悔するんですな。



多分数日後には忘れて、また同じ事しますけどね。旨いからウンウン。  


Posted by ハシモトシンジ at 13:05Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月22日

第22回 土の向くまま展



恒例の加藤陶芸教室、作品展が今年も開催されます。
日程は以下のとおりです。

2011年6月24日(金)から26日(日)まで。
11:00から19時まで開催。最終日は17:00まで。入場は無料です。







通常時非公開の懶雲洞(ランウンドウ)という関雪の画室の一つが会場となります。
作品展と合わせて建物を見に来るのも良いのではないでしょうか。




懶雲洞へは白沙村荘隣接のレストランNOANOAから入ることが出来ます。
詳しいお問い合わせは075-751-0446 白沙村荘事務局または hakusasonso@gmail.comまで。

  


Posted by ハシモトシンジ at 17:39Comments(0)【催事情報】

2011年06月21日

白沙村荘改修記事@京都新聞



本日の京都新聞朝刊にて現在進行中の白沙村荘改修工事の記事が載りました。
一応おさらい気味に予定を述べますと、2011年 渡り廊下解体修理。2012年 茶室再建工事。2013年 大画室存古楼(ゾンコロウ)改修。2014年 主家瑞米山(ズイベイサン)改修工事。そして2015年 正門、持仏堂(ジブツドウ)、庭園部改修工事となっています。


一部補助金が出る事業とは言え大部分が自費工事負担分になりますので、最後まで走りきれるかは未定ですが頑張ります。ともあれ来春の茶室完了待ちなのです。


京都新聞 白沙村荘改修紹介記事



それぞれのパート工事完了につき、特別公開も合わせて行いたいと考えています。
ご期待してお待ちください。

  


Posted by ハシモトシンジ at 19:22Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月20日

京都国民文化祭最強のコラボキャラ

先日からの流れで、色々と考えていたのですが「京都」「キャラクター」という辺りでまゆまろ君はまだ知名度が弱い。全国区というわけには中々いきませんから、ここは一つ著名キャラとフュージョンしてはどうかと思うのです。

で、コレ。










じぇんじぇん違和感ありませんなぁ。


唯一気になるのは、法務部の方から怒られないかということだけです。
あのキャラもあのキャラも版権キツイですからね・・。



わかさ生活

「国民文化祭にブルブルくんが登場」

京都国民文化祭2011  


Posted by ハシモトシンジ at 18:29Comments(1)【勤務日誌】

2011年06月20日

箔画 野口 康・琢郎展



京都駅地下のポルタギャラリー華で、6月26日まで「箔画 野口 康・琢郎展」が開催されています。先週は何かと詰まっていたので行けませんでしたが、ようやく今日見に行く事が出来ました。


野口さんは今回が初の親子展という事で、何かと御本人同士はやりにくいかもしれませんが見る方としては嬉しい限りですよね。

古典を踏まえた康さんの重厚な作品と、やや西洋的なイメージの琢郎さんの作品。世代をまたぐ箔画のコントラストが絶妙です。



写真は康さんの作品。写っているのは琢郎さん。男前ですなぁ〜。

展示は最終日以外は19時まで。因みに康さんも男前ですから、見に行く価値ありますよ。




野口さん達がこれ見たら「何を紹介してるんだ」と叱られそうですが、御本人達を通して箔画のファンが増えればそれで良いと思いますから。えぇ、そう思いますから。

皆さんも今後益々発展しそうな箔画の世界と、野口さん親子を見に行って下さい。



琢郎さんの作品はこちら。



野口琢朗Web

ポルタギャラリー華
  


Posted by ハシモトシンジ at 16:36Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月17日

渡り廊下の改修工事現況0617

6月も半ばとなり、改修工事もいよいよ佳境に入りました。
野地板、土居葺きが終了しあとは左官と瓦葺きが進行しています。

全ての完了はまだ先々ですが、取り敢えずは茶室も控えていますから巻いて巻いてのピッチで毎日何かが行われています。


現状はこんな感じです。



渡り廊下の立ち上がりが復活しました!! いい感じのカーブです。
以前は水にやられていてかなり下がっていましたから、景色がよくなりましたね。




こちらは手洗の壁面。粗壁、下地が終わり今から中塗前の作業。 
壁面のレベルを同一にするために土が盛られています。乾けばもう少し白いです。




これは縁に近いところに施される”コマイ”と呼ばれる補強。
藁を塗りこんで強度を上げるのです。




今からもドンドンと往時の姿に近づく工事は続きます。乞うご期待。
  


Posted by ハシモトシンジ at 16:15Comments(0)【白沙村荘】

2011年06月16日

シャトーメルシャンの会@NOANOA

2011年5月27日にレストランNOANOAにて行われた「シャトーメルシャンを楽しむ会〜味村興成氏を囲む夕べ」の写真を一部紹介。



味村氏が持参して下さった「シャトーメルシャン1970ヴィンテージ」NOANOAの開業と同じ年のメルシャンワインです。



勝沼ワイナリーからやって来たカベルネ・ソーヴィニヨンの苗木。
みんなでコップ一杯づつ土をかけ、記念植樹しました。



味村氏の講演用のセッティング風景。



今回も楽しい会となりました。

  


Posted by ハシモトシンジ at 20:28Comments(0)【催事情報】

2011年06月15日

まゆまろにイタズラ

国民文化祭でおなじみの「まゆまろ」

え? 知らない?
知らない方はこちら


以前から何か気になるこのキャラに、口があればどうなるのかと気にしていたのです。
どんな口が良いものか。京都だし。おちょぼ口か・・? いやいや、笑顔が良いだろう。
 
で、こうなりました。









ヤッちゃった感たっぷりですなぁ・・。





これではイカンので、もう一つ。
おなじみのヨード卵ですね。

  


Posted by ハシモトシンジ at 23:02Comments(2)【勤務日誌】

2011年06月15日

北村美術館四君子苑




白沙村荘以外で「どこかに庭見に行く?」と聞かれれば、まず間違いなく北村美術館の四君子苑に行くことでしょう。

建物、石造美術ともに京都で一般見学できる最高峰ではないでしょうか。
綺麗数寄と呼ばれる贅と趣向を尽くした建物と、その合間を縫いながら続く庭のコントラスト。


そして置かれている石造美術のレベルの高さがズバ抜けています。

重要文化財2点。石造美術で重要文化財って結構スゴイ話なのに・・それが2つも。




白沙村荘にも石造美術は沢山ありますが、ココを見てしまうとあまり大きな声では言えなくなります。
四君子苑は基本春、秋のみの公開。他のタイミングでは茶会の時くらいでしょうか。

ぜひ一度訪れてください。


  


Posted by ハシモトシンジ at 21:53Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月15日

新緑の庭(2)



持仏堂の屋根に青葉。

寺院建築の屋根の形というのは非常に美しく、造形に齟齬がありません。
これが多くの人々に寺社が愛されている理由であると思うのですが、これは仏教社会に生きてきた日本人の原風景だからでしょうか。


しかし、屋根の緩やかな角度が最高に綺麗ですよね。
元は茅葺きの屋根だったそうですが現在は銅板葺きです。
  


Posted by ハシモトシンジ at 11:14Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月14日

NOANOA×FLOWER

白沙村荘のレストランNOANOAはただ今花盛り。
いろんな花が咲いているので写真を撮ることにしました。


芙蓉(フヨウ)の1種? 綺麗な色してます。


黄色いバラとナスタチューム 他。


虎の尾(トラノオ)かな?


ドクダミの花。綺麗です。匂いますけど。


コレなんでしょうね? デイジー?


白撫子(シロナデシコ)? 鷺草(サギソウ)とかではなさそうですが。




さぁ、ここからは紫陽花(アジサイ)祭り!


やけに小さい紫陽花。小手毬(コデマリ)より小さい。


山紫陽花の1種。結構コレ好きなんですよ。


柏葉紫陽花(カシワバアジサイ)勢力拡大中!! 綺麗です。


葉に斑の入った紫陽花の1種。存在感ありますね。


確か”墨田の花火(スミダノハナビ)”とかいう紫陽花の種類です。繁ってきましたね。



そんな花だらけの中で黄昏に楽しむトワイライトディナーも素敵です。
今日は殊更に夕焼けが綺麗でしたからね。




お問い合わせは 0757714010 NOANOAまでどうぞ。
  


Posted by ハシモトシンジ at 21:15Comments(0)【勤務日誌】

2011年06月14日

新緑の庭(1)




関雪が制作をしていた大画室、存古楼(ゾンコロウ)の池側に設営されたテーブル。
ガーデンアペリティフなどの際にこんな感じでシャンパーニュや冷酒などを振る舞います。

もちろん・・蚊が出るまでの期間限定ですけどね。



向こう側には東山が透けて見え、非常に美しい情景です。
16時には法然院の鐘の音も聞こえます。いわゆる晩鐘ですね。
  


Posted by ハシモトシンジ at 16:35Comments(0)

2011年06月14日

転所という作品



先の遺された草稿群の中には、キチンと色のついた良い状態のものもあり作品としてみても良いぐらいです。これらは描かれたにも関わらず何らかの理由で放念されたもので、出品履歴の中にも現れない所謂「Missing piece(失われた欠片)」とも呼べる存在です。



「Master piece」、「Museum piece」に比してみると資料的な価値しかありませんが、その作家の事をよく知るために存在する個人美術館であるのならそれで十分であろうかと思います。




ここに描かれているのは菅原道真公。太宰府に流された折の草庵の場面であろうかと思われます。
菅原道真公は「幼少の頃より詩歌に才を見せ」とあり、さらに「祖父菅原清公と父はともに大学頭・文章博士に任ぜられ侍読も務めた学者の家系であり、当時は中流の貴族であった。」と紹介されているのですが、この辺りは関雪が自身の出自にも重ねるかのような部分でもあります。

関雪もまた幼い頃より詩書に通じ、祖父や父は播磨明石藩で松平に仕える儒者でありましたから。




30代前後に描かれている作品の大多数は、非常に昏い感情をテーマとするものが多く見られ当時の関雪がどのように己の不遇を嘆いていたのかがよく解ります。落選を繰り返していた時期でもありますから仕方ないとも言えますが、それであるからこそ落選するのだと考えるのもまた仕方ない事です。



  


Posted by ハシモトシンジ at 11:32Comments(0)【橋本関雪】

2011年06月13日

多く遺された草稿達

白沙村荘(ハクサソンソウ)には結構な数の草稿が遺されています。草稿(ソウコウ)というのは一般的には下絵と言われているもので、作品を作成する際の設計図のようなものです。

小さな雛形(ヒナガタ)から始まり、草稿の原寸稿、そして変更が出たために別稿(ベッコウ)が遺され、完成したものが本稿(ホンコウ)となります。このように一つの画題で10点近くの練り直しが存在する場合もあり、本稿では解りかねるような製作者の思索の痕跡を汲み取れるのがこれらの醍醐味と言えるでしょう。




写真はおそらく大正8年前後に製作された「王昭君(オウショウクン)」の草稿。
関雪は17歳の時に行われた東宮慶事記念展覧会に同題の画を出品しており、その直後に御所に呼ばれ御前揮毫を行っています。

この一事が関雪青年のその後を決定づけた出来事であろうことは、想像に難くないのですが17歳の頃に描いた王昭君と大正期に描いたものとでは若干趣旨が違うようにも思います。




王昭君は中国4大美女の一人に数えられることもあり、そういう意味では「貴人に麗人を奉る」ような意味合いであったのかも知れません。しかし、王昭君の話では宮廷に入った際に画家に賄賂を贈らなかったために、不美人として描かれたため匈奴と和睦を図る皇帝により辺境の地に送られた不遇の美人として知られています。

これは大正当時の関雪が「おべっかを使わなかったので重用されない」と、己が不遇を嘆いているようにも見えてしまいます。それほどまでに師匠に楯突いた影響は長く関雪の画家人生に影響を落とすのです。



これら無数の草稿や別稿も、これから一つづつ展示ができるように仕立てて行こうかと考えています。
数が多いだけにすぐには全部を公開できませんが、どうぞお楽しみに。




  


Posted by ハシモトシンジ at 23:16Comments(0)

2011年06月13日

カラー映像 よみがえる昭和初期の日本

NHKのBSプレミアムにて「ハイビジョン特集 カラー映像記録 よみがえる昭和初期の日本」という特集番組の再放送があります。放送日時は以下のとおり。


2011年8月12日(金) AM 9:30〜
2011年8月13日(土) AM 1:00(12日深夜枠)

これに関雪の家族が映ったカラー映像も含まれているらしいのですが。
おそらくは明石での海水浴の場面を撮ったアレではないかと思いますが、国内では民間最古のカラー撮影らしいのでご興味のある方はぜひどうぞ。



しかし思うのは、なぜに制作風景や庭園の往時をカラーで撮らなかったのか・・。
そんなもんと言えばそんなもんなんですけどね。特に孫だらけの映像ですし。



  


Posted by ハシモトシンジ at 17:00Comments(0)【橋本関雪】