2009年01月02日
謹賀新年
新年、明けましておめでとうございます。
今年は丑年なので、関雪の「牡丹花肖柏(ぼたんかしょうはく)」から牛を紹介致します。
牡丹花肖柏は室町時代の連歌師です。歌号の牡丹花は、由来が判然としていませんが牡丹の歌が有名であったからだとも、こよなく牡丹の花を愛していたからだとも言われています。
この絵で描かれていますのは、本来は角に金箔を貼付けた牛の背にのった肖柏が京都の都大路を悠然と闊歩していたという逸話に依ります。
肖柏は風狂な一面を持つ歌人として知られていましたが、尾形光琳などの肖像画からはその側面は窺い知る事が出来ません。関雪はあえてその場面を描く事で、自身が共感を持った肖柏の面白い部分を強調したのではないでしょうか。
白沙村荘では毎年、干支色紙を作成していますが今回はこの牡丹花肖柏をトリミングした牛の色紙でした。頭に飾られた牡丹の花が華やかでいい感じです。