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2013年04月17日

よね茶会2013 Vol.2



先日更新したよね茶会の様子を、許可がとれたのでアップします。





憩寂庵の外観。1年経ってしっとりとした色に落ち着いて来ましたね。





広間 倚翠亭は待合として使用。床の掛物は長澤盧州の朧月に散桜。物凄く好きですコレ。





小間は濃茶と続き薄にて。床の掛物は一休宗純。これも素晴らしかったです。





持仏堂も13、14日連日の開帳。結構多くの方が見に来られました。



今回会記は一切なし。これはまぁそういうモンだと思って諦めて下さい。
御参加の皆様、本当にありがとうございました。釜をかけて下さった方々にも深く御礼を申し上げます。

  


Posted by ハシモトシンジ at 01:33Comments(0)【勤務日誌】

2013年04月14日

よね茶会2013



昨日、4月13日に橋本関雪の妻 よね夫人の71回目にあたる追善茶会が催されました。
昨年のこのくらいの時期に一旦おおよその工事が済んだということで、回忌がてら呈茶を催しました。

その折は茶室の再建事業という事もあり色んな方からの申し出があったようで、あまり白沙村荘の事も知らない方が釜をかけたのでやや微妙な結果に終わりました。微妙というのは道具がとかそういう話ではなくて、やはり気持ちが入らないことには良い集まりにならないのですよね。

とくに再建直後の茶室の炉壇が損傷していたこともあり、なんだか残念に思っていたのでした。



しかし今回は願ってもない方からのOKを頂き、席自体もお手伝いの方々もかつてない雰囲気と内容の良さで舞い上がってしまいました。
連日の桜景気で走り回っていた疲れもそっちのけで、安心して茶室に皆様をお連れ出来るという状況がこんなに嬉しいとは思いませんでした。

ご本人の許可を得ていないので写真などは出せませんが、本当にありがとうございました。



特に広間に掛かっていた盧州の朧月に散桜の画が未だに思い出されるくらい好きです。




言っている間に並行して大画室 存古楼の改修工事もスタートしそうな気配です。
ひとまず数年間の間考えていた茶室のことは一旦落ち着けて、今後は存古楼と他の計画を推し進めて行きたいと思います。
  


Posted by ハシモトシンジ at 19:25Comments(1)【勤務日誌】

2013年04月10日

トノサマガエルの初見観測

京都地方気象台が、ウグイスの初鳴きや桜の開花などの生物的な初動兆候の観測においてトノサマガエルの観測が基準を満たしていない状況にあるとして、初見観測を廃止するとの報がありました。

夕刊には出ているのですが、ネット版には出ていないようで。
これって結構怖い話なんですけどね。重要ですよ。



以前海棲生物や魚類の話になった折にも「イワシが消えれば、経済は破綻する」という内容のものがありました。
一種の極論ではありますが、イワシそしてそれを食料とする中間魚が幾種類存在しているのかって話ですよね。
小さなものから消えて行き、そして中程にいたはずの者達が小さな者の代替になり・・ 最後は大きな者に行き着くわけで。




この初見観測にはホタルだとか、ヒグラシであるとかの生物も含まれていてそれぞれに「季節」を表している特徴的な奴らばかりです。
これって結構重要なのではないですか? 小さな兆候から大きな異変を感じ取るセンサーみたいな。

何というか「カエルを嫌いになっても、地球を嫌いにならないで下さい」みたいな感じ。




白沙村荘にも昔は多くの生き物がいて、せせらぎを見るだけで多くの生物について観察ができました。
今後の計画の中には庭園の苑池のビオトープ化も当然含んでいますが、ホタルやカエル・トンボまたは水棲昆虫などが水族館やペットショップでしか見ることのできない現代っていうのがもはや異常なんですよ。

無事に生き物たちが白沙村荘に帰ってきた暁には、子供たちに開放して存分に観察を楽しんで貰いたいと考えています。
あまりはしゃいで貰っては困るので、お行儀も適度に躾けつつ。



本当は野や山に行くのがベストなんですけどね。最近は保護者や先生が虫などを嫌がりますから・・。
ホント、嫌いにならないで下さい。彼らは季節の代弁者なんですから。
  


Posted by ハシモトシンジ at 23:48Comments(0)【勤務日誌】

2013年04月04日

物書きのモラル

「ちょっとブログに載せたいので、写真撮ってもいいですか?」


この数年はこういう会話が多い。少し前なら、出版社かライターさんくらいしか言わなかったことを一般の人も言う時代となった訳です。
しかし一般の方は文章を書くことに慣れている方も、そうでない方もいらっしゃるので「出来ればそのブログを教えて下さいね。間違いがあるといけないので。」と一応お願いをしています。

大体の方は「わかりました」と快く返答を下さるのですが、たまに「なんで?」とか「いや、文章自体は引用だから大丈夫」とかいう人もいます。この「引用」自体が時に間違っている事も多くあるのですよね。



最近で言えば関雪桜に関する「関雪画伯の死後、莫大な遺産を相続した夫人が桜を寄贈した」という一文。
探しても見つからないのですが、変に広まっていたことを思うとやや著名な方が書いたのでしょうか。で、今は消されてる・・と。
この一文のせいでどれだけの情報修正の手間と時間がかかったことか。当事者がいれば少し怒りたいくらいです。

他にも色々あって「二条城の南側に橋本関雪の遺邸がある(二条城の周辺案内地図に掲載されていました)」とか、「白沙村荘に今は橋本家の人間はいない(じゃあ私達は誰?)」のような情報がクルクル回っているのです。


前者は多分多く持っていた貸家の一つか妾宅。後者は「関雪の孫です」という外戚の方々の影響でしょうか。



こういった間違いというのは、少し訊ねればすぐに解ることながらまだまだ起こりつつあります。
特に最近は記者やライターまでもが一般の人と同じような素人仕事に堕ちてしまい、全然安心ができなくなっています。


そのあたりのキチンと書いてほしいという要望を無視して、間違いを書いて少し注意をされると怪文書を送ったりする新聞記者もいますしね。新聞記者というのは姿勢も文章もプロなんだと今まで思っていましたが違うのかな?
傍らで展覧会のために尽力している同じ社の方々がいると思えば、子どもじみた逆恨みをする記者もいる・・なんか恥ずかしすぎて言葉がない状態です。


しかし世の中そういったモラルの無い人達ばかりではないので、良い人に出会えるように諸方面に目を向けて行こうと考えています。
というか怪文書って・・ 何年前のセンスなんだろうか。



  


Posted by ハシモトシンジ at 18:58Comments(0)【勤務日誌】

2013年04月02日

橋本関雪 大画室存古楼改修工事①



【白沙村荘造営100周年事業:大画室存古楼改修(1)】

2013年4月2日、火曜日より念願であった橋本関雪が出品作を制作していた大画室 存古楼の改修工事がスタートしました。
これまでに中画室 懶雲洞、渡り廊下 聞木犀香亭、そして茶室 倚翠亭・憩寂庵が工事にかかり、東日本大震災の影響もあり1年遅れで開始されることとなりました。

計画自体はもう10年近く前からあり、存古楼自体が100年近くの時間を経過して老朽化が進んでいた事から火急の事案でした。
それから資金の目処を立てる計画が先となり、国の名勝指定を受け、補助事業としてようやくかかろうかという矢先に茶室の不審火があり更に遅延。また辿り着いたと思えば、そこに東日本大震災が起こりまた3年がさらに経過・・ という案配での着手となりました。


この建物は大正初期には珍しい木造トラスが1階上部に組まれており、それが中柱無しの大空間をもたせる構造となっています。
しかしこのトラス自体で2階を受けているため、徐々に沈下が始まりさらに1階部の柱や基礎などのさらなる沈下により建物自体がねじれて来ているのです。

今回の工事はそれらを完全に戻した上で、耐震補強も見込んだ工事となります。



華やかなりし京都画壇の画家が製作を行った画室も、往時に近い状況で遺されているものは数少なくなりました。
改修工事の完了は翌年2014年の春に予定されています。一般公開はその間も引き続き行なわれますが、存古楼周辺に規制が入ります。

皆様のご協力とご理解を賜りたくお願いを申し上げます。

  


Posted by ハシモトシンジ at 19:47Comments(0)【勤務日誌】

2013年04月02日

某新聞の記事と茶室の件

今日は朝から庭の掃除もはかどり、その後も気分よく働いていました。
が、とある新聞記事を読んでから何というか怒りにも似たものがこみ上げてきてしまい、その後鬱々としています。


その記事は白沙村荘の紹介をしている記事なのですが、以前にも若干の誤りがあった記者で「キチンと校正を下さい」とお願いしたにもかかわらず・・今回も校正なし。で、内容を間違うという事になっていました。

何回言えば解るんだ、あの男は。


一番怒りを感じたのは茶室の件。
朝日新聞報道の「白沙村荘茶室火災、漏電か」の記事で世間的に漏電扱いになったんだから、この機会にきちんと不審火であったと書けばよいものを・・全く書いていない。書かないのなら蛇足のごとく最後に書く理由がわからない。


茶室の再建も基本的には借入をしての独力再建なのですが、あの記事の書き方だと「色んな方からの寄附によって再建された」になってしまいます。寄附自体はありましたが全く足りなかった訳ですから、そういう事情を知らずに記事にされると困るのです。

じゃあどうすれば良かったのか。答えは簡単で「茶室の件を書かない」という事。
書くのなら間違いが出ないように取材して、校正を送って・・と当たり前の作業をして貰いたい。それだけの話です。


今回のは当時の状況や、再建されるまでの間に全くコンタクトがなかった人が、適当に書くと妙なことになるという好事例というヤツです。これではネットニュースと何も変わらないですから、新聞の発行が伸び悩むのも致し方無いのではないかと思います。
  


Posted by ハシモトシンジ at 17:42Comments(0)【勤務日誌】

2013年03月05日

啓蟄の陽射し 2013/03/05




昨日までの寒さがまるで嘘のように、今日は暖かな陽射しが庭中を包んでいます。
それもそのはず、本日は二十四節気の一つ「啓蟄」なのですから。
啓蟄は「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と暦に記されていますが、虫ならずとも我々も陽気を感じてそろそろ外に出たいところですよね。

啓蟄には七十二候ありまして、初候は蟄虫啓戸(チッチュウコヲヒラク)。要するに冬蘢りの虫が出て来るとされ、次候は桃始笑(モモハジメテワラウ)つまり桃の花が咲き始める頃を指します。そして末候になると菜虫化蝶(ナスムチョウトカス)と言われ、これは青虫が羽化して紋白蝶になる頃であるとされています。



待ち望んだ春が間近に迫っているような、気持ちのよい陽射しではありますが・・まだ油断はできませんよね。 
昼夜の温度差で春風邪をひかないように皆さんも気をつけて下さい。
  


Posted by ハシモトシンジ at 15:39Comments(0)【勤務日誌】

2013年02月22日

サクラ、キル。 2013/02/22

しなの鉄道の路線で起こった「桜の無断伐採」に関して、物議がかもされているようです。
(※詳細はしなの鉄道公式ツイッターまで)


状況的な推測として「撮り鉄(=鉄道列車の写真撮影愛好家)」が被写体を収めるアングルの邪魔と感じて伐ったのではないか?と言われています。この報を受けてしなの鉄道に噛み付く撮り鉄さんが多数いるわけですが、いの一番に疑われる素行や言動があるって事ですよね。
仮にそうでないとするのなら汚名をすすぐべく撮り鉄の皆さんで「我々ではない」という証拠を上げてもらいたいものです。

兎に角カメラ持ちさんのジャンル問わず、年齢問わずのマナーの悪さというのは尋常ではありませんから。
時にホントのプロカメラマンに出会う時なんかは、あまりの姿勢の正しさと被写体と周辺への気配りを見て、「これが神か」と思うくらい通常見かけるカメラ持ちが劣化の極みだって事ですよね。



高価な玩具で遊ぶアマチュアさんに悪意が無いのは解っていますが、悪意が無いからといって人の迷惑を顧みないのはどうなんでしょうか。
しなの鉄道の関係者にエールを送るとともに、電車を徐行させるだけのために置き石をしたり、木を伐ったりする人が一人でも居なくなりますようにと祈念致します。




  


Posted by ハシモトシンジ at 14:58Comments(0)【勤務日誌】

2013年02月17日

岩倉具視旧宅の一件 2013/02/17

左京区の対岳文庫が京都市に寄贈されるというニュースが、昨日の京都新聞に掲載されていました。
岩倉具視旧宅を京都市に寄贈:京都新聞


対岳文庫というとわかりづらいと思うので、ここは新聞の表題と同じく「岩倉具視旧宅」としておきましょう。
この「旧宅」というのも個人的には微妙と思う表記の一つで、岩倉具視以降岩倉家の方以外の誰かが所有して住んでいたのかと思うのです。
そうでないのならば「岩倉具視宅」もしくは「岩倉具視寓居」とかでも良いのではないかと常々思っています。

同じように「◯◯◯邸跡」なども、ビルになった訳でも取り壊されたわけでもないのに付いている場合があります。
文化財行政のカタコト文化が一般に流用されているだけなのでしょうが、見るたびに気になります。



この岩倉具視旧宅の財団法人解散、京都市への寄贈の流れは実は少し前に予見されていました。
霞会館のメンバーが京都に集まっていたりとか、頻繁にこの史跡をめぐる関係者が訪れていたので「まさか・・」とは思いましたが。

公益財団法人への移行が困難な事と、役員の皆様の高齢化が要因とされていますがこれはどこも同じ悩みの一つです。
白沙村荘 橋本関雪記念館とて公益財団法人への移行は完了して、他の改修や諸々の事業は私が居るうちは進んでいくことでしょう。


しかし、もし突然いなくなってしまうような事があればどうか?
現状は文化財などに目が向き始めている世の中の状況はあれど、そうでなくなればどうか?




とたんに様々な悩みが首をもたげてくるに違いありません。
組織とは言わず関係者の若返りと、時代に応じたニーズの提供というのは営利であろうが非営利であろうが多分同じ事でしょう。
物を遺すことだけを考えるのではなく、物に関わる人を育てながら増やしていくことこそがこれからの京都には必要ではないでしょうか。

長い長い歴史を持つ町は、長い長い未来をも考えなければならないというのは仕方ないとはいえ苦しいことですね。

  


Posted by ハシモトシンジ at 13:01Comments(0)【勤務日誌】

2013年02月15日

雨の庭と新しい美術館 2013/02/15

今日は朝から冷たい雨が降り、昨日の小春日和がまるで邯鄲の夢のように感じてしまいます。

雨の冷たさに応じるように、白沙村荘で行われ続けている事業に巡らす思いにも、色々と改めて考えなければいけない事が増えて来ました。


まずは新館、新展示館として考えていた建物を、改めて美術館として設計を再考する件。

基本は収蔵目的だったのですが、白沙村荘 橋本関雪記念館という既存の舞台がある故に、美術館として見なした方が良いという提言がありました。



着工が間際に見えたタイミングで今更と思えど、致し方無いので練り直しを始めました。どうせなので、お望み通り派手に美術館として再設計してしまいますか。



しかしながら、その再設計期間が余分なズレを生みまして今度は庭園部分にある建物の改修事業にも遅延がありそうな気配。

それをまた躱すのに再考。何だかパズルみたいな状況になってきましたね。



でも今年は決して暇な年でもありませんし、手早く片付けて次に進もうかと思います。

まずは美術館計画、そして秋の橋本関雪展。手早く、手早くね。


  

Posted by ハシモトシンジ at 14:44Comments(0)【勤務日誌】

2013年01月29日

新年工事初め

2013年は橋本関雪の生誕130年にあたります。

また関雪の父である海関翁の生誕140年にもあたるので、今年開催予定の兵庫県立美術館での橋本関雪展の際には、明石との交流が捗る事でしょう。

海関翁は、播磨明石藩に仕え廃藩後は「明石郷土史」を編纂、柿本神社に明石藩の紀功碑などを建立。明石には縁の深い人物なので、一度明石で記念展でもやりたいところです。



そんな事を思いながらも、白沙村荘では先週から工事の下準備が始まりました。

件の橋本関雪展を東京と京都でもと願っていたのですが、どうやら共に開催が難しいようなので再来年の関雪没後70年に向けて自前で回顧展が出来るように施設を整えています。


また、春からは大画室の改修も始まりますので、生誕130年に相応しい慌ただしい年明けとなりました。



ともあれ漸く本来するべき仕事の道筋に、12年かかって戻れたので安堵しています。

あと2年で整えるべき物が沢山残されていますから、ギアを上げながら推し進めて行こうかと考えています。



それぞれの進捗はまたお知らせしますので、よろしくお願い致します。


  

Posted by ハシモトシンジ at 09:32Comments(0)【勤務日誌】

2013年01月19日

2013ムーブメント 2013/01/19

週明けから工事が始まります。

何の工事かって? 新館の工事です。橋本関雪の作品を展示するもっと大きな展示室を作ろうって訳ですよ。
この計画自体、1930年頃から・・つまり関雪さんが生きていた頃からずっとあったものなんですよね。
それがようやく実現に向かうという事になりました。いやぁ良かった、良かった。


本来なら他の建造物や庭園の改修が最優先なので、この新館の工事も先送りが妥当なのですが諸事情ありまして同時に実行の運びとなりました。我ながら無茶な事してます。



現在の展示室というのは、父の代に建てたもので当初は隣に「ガーデン」と呼ばれていた宴席場と建物がありました。
大文字がよく見える位置に造られたその場所では、頻繁に宴会が行われたり夏祭りが行なわれたり・・懐かしい記憶が沢山ありますが現在は駐車場になっています。

その近くに「ギャラリー」と呼ばれていた貸し画廊があり、当時関わっていた色々な方の作品が展示されたりしていたのです。
現在でも展示室を「ギャラリー」と呼ぶのはその名残ですね。当初は本当にギャラリーだったのですから。



これらの記憶は年々薄れていましたが、やはり白沙村荘という庭園は西側から見るのがベストだという事と、寄贈や購入により収蔵点数が大幅に増えたこともありこの10数年の間ずっと新館建設の計画を練り続けていました。

それがようやく叶う訳です。まだ予断は許さないのかもしれませんが、ホッとしています。
建物の規模は324平方メートル。1階には関雪の作品を展示する150平方メートルの新展示室が造られます。
2階部分は様々な展示会やイベントの行えるような240平方メートルの大広間が造られる予定です。


庭の工事も存古楼、瑞米山、持仏堂、そして正門などの門、庭園部と工事予定が目白押しなので、ひとまずはそれらが工事中はこの新館が事業の起点となります。



新しい年、新しいムーブメント。今年は関雪生誕130年という事もあり、何かが変わって行く予感がします。

  


Posted by ハシモトシンジ at 22:28Comments(0)【勤務日誌】

2013年01月06日

文化財 ✕ 国際問題

新年になり、事業年度もあと3ヶ月。白沙村荘の改修を含む再生事業もいよいよ次年度から佳境に入り、大掛かりな事業が毎年のように予定されています。

大画室 存古楼の改修、主家 瑞米山の改修、正門を含む全門の改修、新館の建設などなど・・。
予定外の茶室工事で工期が大幅にズレてしまいましたが、なんとか当初の予定事業が行えるラインまで進むことが出来ました。



並行して防災と防犯の強化も行なわねばなりません。
これは今後の収蔵品などの情報開示に伴い、様々なリスクが増すことを懸念しての事です。
実際に日本の文化財については様々な事件が起こり続けています。

対馬の窃盗文化財は海外?:長崎新聞
日本への文化財窃盗旅行企図、窃盗団を検挙:永同


これ以外にも神社に対する放火未遂、寺社に関する窃盗や汚損事故など公に知らされていないトラブルも多く起こっているようです。
多分最近になって知られた神木の一件も、この流れの中に入っているのだと個人的には思います。

こちらでも相当怪しい流れで白松がやられましたので、庭持ち文化財持ちの方は本当にご用心下さい。



そんなわけで今年の抱負は「やりすぎるくらいにやる」という事で。
今まで以上に突っ走りたいと思います。


  


Posted by ハシモトシンジ at 18:13Comments(0)【勤務日誌】

2013年01月05日

京都 今出川通の美術館だよりリニューアル

白沙村荘 橋本関雪記念館(日本画)、北村美術館(茶道美術)、樂美術館(茶道美術)、茶道資料館(茶道美術)、堂本印象美術館(日本画)の5つの個人美術館で構成される「京都今出川通日本画・茶の湯連絡会」という会があります。

平成5年に結成されたこの会から、隔月で展示情報などを紹介する冊子が発行されていますが、平成25年1・2月号から今までの折りたたみ形式を廃して冊子形式にリニューアルをしました。




この冊子は御協力を頂いているスポンサー様の店舗、各ホテルや駅の案内所に設置されています。
もし手に入らないという場合にはそれぞれの美術館に設置されていますので、お問合せ下されば発送は可能かと思います。(要送料)


スポンサー様は以下の通り

鶴屋吉信様、一保堂茶舗様、おせんどころ田丸弥様、半兵衛麩様、福寿園様、聖護院八ツ橋総本店様、茶懐石 三友居様、香老舗 松榮堂様、京菓子司 笹屋守榮様、淡交社様、京 西陣 幸太郎の酢様、宇治 丸久小山園様、京懐石 美濃吉本店 竹茂楼様、新古美術商 善田昌運堂様、柳桜園茶舗様、京料理 てんぷら 天喜(七3つ)様、御菓子司 末富様、茶道具 みやした様、京都タカシマヤ様、京都美術倶楽部様(順不同)


一度是非お手にとって頂ければと思います。

  


Posted by ハシモトシンジ at 16:20Comments(0)【勤務日誌】

2013年01月03日

平成癸巳年正月三ヶ日

皆様新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年は巳年という事で、年賀状にもニョロニョロとしたのが沢山描かれていますね。

巳の年は変化の年だそうで、今年になって色々と変わっていくのかも知れませんね。
意識とか、構造とかそんなものが緩やかなのか急なのかはともかく変化が訪れるのだと思います。
白沙村荘でもやはり今年は大きな変化を迎え始めています。詳しくはまだ言えませんが。


その詳しく言えない色々な事業というのは、実に15年以上前から存在していたものなのですが諸事情により中断していたものです。要するに先代の頃からの事業ってやつですね。出来る事は限られていますので、逆にやらなきゃいけない事だけ優先して推し進めていきたいと思います。



この巳年には関雪の「寶船」を干支色紙にしてお配りしましたが、12年前の巳年はというと父の祖供養として同じ「寶船」を作りました。
この「寶船」は関雪がヨネ夫人の3回忌を終えた頃、京都嵯峨野の天龍寺慈済院にいらした村上独譚老師に諭されて臨済宗へ宗旨変えをした際に描き送ったものです。

天龍寺の塔頭寺院は、それぞれの塔頭が七福神に対応しており慈済院は辨財天なのですね。
それで弁財船を描き、帆に辨財天の使いとされる蛇を描いています。この原本は今も慈済院に収められています。
現住職的には「独譚老師の縁のみ」なので、現在は全く関係性は無い寺院らしいんですけど。



そういう諸々の関わる「寶船」の色紙が一巡し、あぁあれから12年経ったんだなと思いつつ本年を迎えたのでした。
また次の巳年には一体何を考えているのでしょうか。今から楽しみに、12年を突っ走って行きたいと思います。

  


Posted by ハシモトシンジ at 19:39Comments(0)【勤務日誌】

2012年12月25日

サンタクロース 2012/12/25

Happy merry Christmas。クリスマスと言えばサンタクロース。
サンタクロースと言えば・・。そんなサンタクロースにまつわる事件がイギリスで起こっているようです。

サンタは正直? 子供に正体明かしクビ-英


事件のあらすじとしては、サンタに扮した大型店舗の従業員が来客の子供たちに何かしら色々と話して、その結果子供たちが「サンタはいない!! サンタの正体はパパとママなんだ!」と泣き叫び、そして両親が激怒という顛末のようです。

「だって本当にサンタはいないし、真実を知るなら早いほうが良い」なんていう人がいるかも知れませんが、このサンタもそういう人も含めて個人的には許しがたい事であると思います。私だってサンタを信じて育ったわけではないし、サンタからのプレゼントというのもあまり貰った記憶はありません。元よりクリスマスを祝うような家でもなかったですしね。




しかし、サンタクロースというのは子供たちにとって「夢」を与える存在であるわけで、世界中の子供達がサンタクロースを心待ちにして一年間良い子でいようと頑張るのです。そして良い子であった証明(=評価)として、願っていた贈り物を貰えるという言わば道徳的教育の側面を持ったファンタジーなのですよ。

「サンタなんて本当はいないよ」という人は決して大人なのではなく逆に幼稚なのだと思います。子供に夢や喜びを与えて豊かな愛を持った大人に育てるということは子供には出来ませんしね。



ともかく、サンタクロースの衣装を仕事上でもノリでも着るような事があれば、やってはいけない事は「子供の夢を壊すこと」と云うことです。その上ではこのイギリスの事件は許しがたい犯罪なのですよ。精神的虐待ってヤツですよね。



もっと世界の大人たちが、子供に夢を与えることを喜ぶといいのですけどね・・。実に残念な事です。
  


Posted by ハシモトシンジ at 16:14Comments(0)【勤務日誌】

2012年12月14日

年末年始の開館など 2012/12/14

もうすぐ新年となる2週間とちょっと前。

庭の清掃はひと通り終わったので、次は事務所の片付けと家の掃除、そして年賀状作成と行きたいのですが中々これが進めない。
昨日も今日も、7:00くらいから色々としているうちに今の時間・・そして夜もスケジュールが入る有様。


そんな状態ではありますが、年末年始も休みなく開ける予定ですのでよろしくお願い申し上げます。
以下、開館の情報です。


【白沙村荘 橋本関雪記念館】 「お知らせ」を参照

 2012年12月30日(日)と31日(月) 10:00〜16:00まで開館
 2013年 1月 1日(火)  12:00〜15:00まで
       1月 2日(水) 11:00〜16:00まで
        1月 3日(木) 11:00〜16:00まで
       1月 4日(金)からは通常通り 10:00〜17:00まで開館です


【お食事どころはしもと(和食)】 こちらを参照

 2012年12月30日(日)と31日(月) 11:00〜17:00まで営業
 2013年 1月 1日(火) 12:00〜16:00まで
       1月 2日(水) 12:00〜16:00まで
        1月 3日(木) 11:00〜17:00まで
       1月 4日(金)からは通常通り 11:00〜18:00まで営業しています

【レストランNOANOA(洋食)】 こちらを参照

 2012年12月30日(日)と31日(月) 11:00〜17:00まで開館
 2013年 1月 1日(火) 12:00〜16:00まで
       1月 2日(水) 12:00〜16:00まで
        1月 3日(木) 11:00〜17:00まで
       1月 4日(金)からは通常通り 11:00〜21:00まで開店しています


上記に関しては変更の可能性がありますので、一応来店時にご確認下さい。

お食事どころはしもと Tel 075-771-0461 レストランNOANOA 075-771-4010 まで



よろしくお願い申し上げます。

  


Posted by ハシモトシンジ at 17:09Comments(0)【勤務日誌】

2012年12月12日

関雪の遺稿など 2012/12/12

数年前からようやく資料のデジタル化が、牛のような歩みながら進み始めました。

以前から見てはいたものの、活用出来る形にはなってはいない。そんな物が大量にありまして。



大体は国会図書館にもあるかとは思うのですが、やはり未収録の原稿や写真の大半は眠ったままになっているので、この世代で資料化しないといけないなと思うのです。



大陸旅行時の朝鮮や人民軍などの動画資料は、NHKなどで頻繁に放映されてはいますが、関雪の葬儀の様子や、当時の何気無いスナップなどはやはり活用の機会が乏しい訳です。

出来るだけ早くに、どうにかして公開まで行きたいのですが、数が膨大な上に一人で整理、スキャン・撮影してますから中々進みません。


そろそろキリを付けたいので、来年度は資料整理の年にしましょうか。橋本関雪展もありますしね。


頑張りたいと思います。












  

Posted by ハシモトシンジ at 17:29Comments(0)【勤務日誌】

2012年12月11日

動線の観察 2012/12/11

落葉だらけの庭を掃除しながら、来客に目を遣る。

来年からの諸々の計画の中で、庭の何処に線引きをするべきなのか考えどころが一つあり、その見極めをしたいからだ。


茶室の一件が曲がりなりにも片付き、本題である大画室 存古楼の根本改修に向かう年末。気が付けば桜も咲きかねないタイトなスケジュールの中で考える事は色々とある。



その為のイメージ作りと、人の出入りと庭の保護を両立させるプランは既にある。

あとは蓋を開けた際に「アッ」と迂闊な事にならないよう、丹念に見極めないと。


さて、来夏までに収まるのか?





  

Posted by ハシモトシンジ at 13:18Comments(0)【勤務日誌】

2012年10月24日

自然の神秘 ダムが綺麗に!

兵庫県にあるダムで、自然の神秘というか生態系のバランスパワーを感じる一件が起きたことについて。



(ダムの状況2012年7月13日)


兵庫県川西市北部の一庫(ひとくら)ダムの水面を覆っていた大量の浮草が今夏、突然姿を消した。蛾(が)の幼虫が大量発生し、食い尽くしてしまったらしい。その幼虫も成虫になる前に魚のエサになったようだ。浮草に悩まされていたダム管理所の関係者らは、自然界の不思議に驚いている。

 大量発生したのは、水生シダ植物の「アイオオアカウキクサ」。水田の肥料にしたり雑草が生えるのを抑えたりするために農業用に改良された浮草で、昨年8月にダム上流で初めて確認された。今年1月には約95万平方メートルの湖面の約2割を占めるほどになり、付近の住民から「気味が悪い」という声も上がっていた。

 ところが、7月半ばからの約2週間で、緑色だった浮草が茶褐色に変化。8月に灰色になった。浮草の面積も急減し、8月半ばにはほとんど消えた。(原文より)


(ダムの状況8月24日)



外来種の浮き草が大量発生し、非常に困っていたところに起こったミラクル・・のようですが、実は自然界にはまま起こることのはず。
特定の何かが過分に増えすぎた時も、それに対応する天敵が現れてバランスを保ち続ける。それが自然界のパワーバランスなんだと思うのです。




このダムの件をわざわざ話しているのは、「昔の白沙村荘の池もこんな感じだったなぁ・・」という思いからです。
あの時は天の助けは全くありませんでしたけどね。ホントに黄緑色してました。懐かしい。





ところで浮き草を食い尽くした蛾の幼虫の写真もありますが、好き嫌いがあると思うのでリンクにしておきます。
怖いもの見たさで 蛾の幼虫 を御覧下さい。苦手な人は開いちゃダメです。




  


Posted by ハシモトシンジ at 21:11Comments(0)【勤務日誌】