席入りを待つ間
今日は京都国立博物館にある堪庵という茶室で、社中の先輩が釜をかけるのでリハビリがてらお手伝いに行きました。
リハビリというのは、最近そういう茶会などにしばらく顔出しをしていなかったから。
白沙村荘の茶室工事も済んだ事だから、また近いうちにその辺りの心得も入れ直さないといけない。
そんな事をつらつらと思いながら、待つ間に色々な話をする。
待つ間を短いように思えるようにと、話しかける。普段と違って、自分の名前や立ち位置を気にしなくて良いので、非常に楽しいわけです。
そうしてクルクルと席が回り、ようやく最後の席に入る。今回はやけに凝った趣旨で、陽明文庫・・つまり近衛家に因んだ飾りや道具が沢山出されて居ました。
菓子も陽明文庫の文献を参考に拵えたらしく、鮮やかな橙の菓子で味わいはやや雪餅に似ていました。美味しかったです。
最後に堪庵に入ると、手前座の雰囲気が白沙村荘の憩寂庵によく似ていて、とても驚きました。
茶や茶室などは優れた大元が在り、それを本歌として次々に派生するのでしょうから、別段似ていても不思議は無い。無いのです。
もしかしたら、関雪もこの茶室を以前に知っていたのかもしれません。
そう考えると少し嬉しくなり、この茶室が身近な物となりました。
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