筆墨精神の見方 【橋本眞次編】

ハシモトシンジ

2011年01月07日 21:25

京都国立博物館で明日から、【特別展覧会】上野コレクション寄贈50周年記念 筆墨精神 中国書画の世界が始まります。


かなり嗜好の分かれる展覧会ですが、見に行って欲しい内容が盛り沢山。

書や篆刻にサッパリ興味のない人にも優しい、いわば入門編の側面もありますからね。

ハイ、怖くないですからねー。




で、本日見に行った内容を踏まえて簡単なまとめ。


【典籍の世界/法帖の世界】

一番凄いのに、一番スルーされやすいエリアかも知れません。

見なくて良い物は少ないので、頑張って一通り目を通しましょう。



【文人の世界】

一番馴染みやすいエリア。

牧蹊の「遠浦帰帆」や張瑞図、王鐸、薫其昌、黄道周あたりもデフォですからね。

この辺試験に出ますよー。


倪元路(本来は王+路)や石濤辺りは当たり前のようにチェックですよ。



で、徐三庚。一番見所というかネタ的に美味しいのは徐三庚。

確か篆書と隷書が出ていたのですが、確かに片方は篆書で片方は隷書なのですが


ぱっと見、一緒なんですよね。不思議な事に。


呉昌碩は絵も能くする人ですが、篆書が出てなくて惜しい感じ。

羅振玉は実は白沙村荘の御近所さんでした。(←作品に関係ない話)




その辺りを見て【篆刻家 園田湖城】の展示に入ると、まずは大量の古印がお迎え。


なんじゃこりゃあーーッ!! ってくらい並んでます。

よく見ると鈕(印の上の飾り部分)がカメだらけで可愛いです。


印譜も大量に並んでますからチェックチェック。





次の部屋は【鉄斎と関雪】

富岡鉄斎と橋本関雪の作品と、それらに捺された湖城作の印がズラリと並びます。


もうお腹いっぱいな感じです。


内容の好き嫌いはあれど、この内容とレベルの展示はもしかしたら二度と無いかも知れません。

なので、是非見に行く事をオススメしますよ。

関連記事