京つう

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2009年07月28日

ある偽作家の生涯

<「私」(新聞社の美術記者)は、ある日本画の大家の伝記編纂を手がけていたが、作業の途中、この大家の偽作を描きつづけたという画家の存在を知る。

次第に「私」の興味は、大家ではなく、この偽作家の方へと向かった。なぜ彼は偽作を描き続けなければならなかったのだろうか。

一心不乱に花火の打ち上げをしたという偽作家の晩年の後姿の描写に、筆者の並々ならぬ同情がにじみ出ている。

筆者は、この偽作家のような人生を歩む可能性は誰にでもあると気づいていたのかもしれない。>



「ある偽作家の生涯」と題された本があります。著者は井上靖。

文中にある「私」とは井上靖本人。



では「大家」と「偽作家」とは誰なのか。


「大家」は橋本関雪その人。「偽作家」は後藤杏塢という画家のこと。そしてこの後藤という人物は、一時期関雪の門下にいた人物でした。


前田青邨の門下であったこともあり、非常に腕のいい人物で晩年は洋画を描いていました。





このような本が出ていることから解るように、関雪には非常に偽作が多くあります。


大抵は稚拙なものだらけで容易に看破出来てしまいますが、中には極めて近いものもありますから厄介な存在です。




今後はこういった偽作の洗い出しも必要となるのですが、それをされると困る連中がたくさんいるという現状もさらに頭が痛いものです。





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Posted by ハシモトシンジ at 11:25│Comments(0)【橋本関雪】
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