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Posted by 京つう運営事務局 at

2013年02月17日

岩倉具視旧宅の一件 2013/02/17

左京区の対岳文庫が京都市に寄贈されるというニュースが、昨日の京都新聞に掲載されていました。
岩倉具視旧宅を京都市に寄贈:京都新聞


対岳文庫というとわかりづらいと思うので、ここは新聞の表題と同じく「岩倉具視旧宅」としておきましょう。
この「旧宅」というのも個人的には微妙と思う表記の一つで、岩倉具視以降岩倉家の方以外の誰かが所有して住んでいたのかと思うのです。
そうでないのならば「岩倉具視宅」もしくは「岩倉具視寓居」とかでも良いのではないかと常々思っています。

同じように「◯◯◯邸跡」なども、ビルになった訳でも取り壊されたわけでもないのに付いている場合があります。
文化財行政のカタコト文化が一般に流用されているだけなのでしょうが、見るたびに気になります。



この岩倉具視旧宅の財団法人解散、京都市への寄贈の流れは実は少し前に予見されていました。
霞会館のメンバーが京都に集まっていたりとか、頻繁にこの史跡をめぐる関係者が訪れていたので「まさか・・」とは思いましたが。

公益財団法人への移行が困難な事と、役員の皆様の高齢化が要因とされていますがこれはどこも同じ悩みの一つです。
白沙村荘 橋本関雪記念館とて公益財団法人への移行は完了して、他の改修や諸々の事業は私が居るうちは進んでいくことでしょう。


しかし、もし突然いなくなってしまうような事があればどうか?
現状は文化財などに目が向き始めている世の中の状況はあれど、そうでなくなればどうか?




とたんに様々な悩みが首をもたげてくるに違いありません。
組織とは言わず関係者の若返りと、時代に応じたニーズの提供というのは営利であろうが非営利であろうが多分同じ事でしょう。
物を遺すことだけを考えるのではなく、物に関わる人を育てながら増やしていくことこそがこれからの京都には必要ではないでしょうか。

長い長い歴史を持つ町は、長い長い未来をも考えなければならないというのは仕方ないとはいえ苦しいことですね。

  


Posted by ハシモトシンジ at 13:01Comments(0)【勤務日誌】