2009年07月07日
カササギの橋
関雪の描いた絵に「朝喜」と題された、粟の穂を啄むカササギがあります。
カササギは日本ではあまり認知されていない鳥ですが、吉鳥でありカササギを見かけた日には久しい知己に会えると言います。
これはカササギが、七夕伝説にゆかりのある鳥だから言われることなのでしょう。
よく知られている七夕の話は、彦星(牽牛)と織姫(織女)が互いを想うあまりに仕事をしなくなり、天帝(神様)が二人を分け隔ちながらも一年に一度天の川に橋をかけて逢わせるという内容。
この時に天の川にかかるのは、幾羽ものカササギが集まって出来た橋だと言います。
無論大陸から伝わる段階で諸説微妙な違いはあり、雨の日だけカササギが来るとか最初から最後までカササギのカの字も出ないパターンすらあります。
この話の中で彦星と織姫を出逢わせるカササギの話が変化して、会いたい知己に会える・・となったのでしょう。
この絵が描かれたのは昭和19年。
ちょうど終戦の前年となりますが、戦地に赴きまだ帰らぬ家族や恋人を想う人がたくさん居たに違いありません。
関雪はそういった人達のためにカササギを描いたのでしょうか。
会いたい人に会えるようにと願いを込めて・・。
2009年07月07日
七夕飾り
今日は七夕。五節句のうちの笹の節句です。「たなばた」と読む人は一般的。「しちせき」と読む人は稀でしょうか。
それぞれの節句は認知度も高く、祝う頻度も高いのですが七夕は節句である事すら忘れられている気がします。重陽の節句に比べるとまだといい扱いではありますけど。
白沙村荘でも毎年、笹(または細目の竹)を伐り出して飾り付けをします。
笹飾りは展示室のスタッフが綺麗なのを作ってくれます。ありがとうございます。
ことしは少し淡い色の吹き流しをたくさん作ったようで、風にたなびく姿が非常に綺麗です。
笹の葉サラサラ〜♪ と思わず歌いたくなりますね。