2009年02月24日
猿曳図復元
43年前に火災で焼失した大徳寺・衣鉢の間に描かれた障壁画「猿曳図」がこの度復元されたとのこと。
「猿曳図」は狩野探幽によるもので、重要文化財にも指定されている。
関雪自体とこの画は密接な関係はないのだけど、関雪もよく猿を描き、その中には同じ猿まわしの画もあるので取り上げてみた。
猿まわしの画は、迫力こそ無いものの古典中の好画題と思う。
観るものが、まるで画中の群集と共に猿まわしを観覧しているかのような上手い構図取りで目を惹かれるのである。
障壁画のように大きなものならなおさら。猿が上手くアイキャッチの役割を果たしている。
何かと暗い話題が多い現代。だからこそ、和やかな猿まわしの画は人々には必要だと思うのだ。
関雪の描く猿まわしも、昭和に入ってからの物が多い。
その頃も同じように、暗い話題が尽きぬ時代であったのかもしれない。