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Posted by 京つう運営事務局 at

2011年08月02日

仙台から赤壁賦屏風が登場、初公開@京都新聞記事



京都新聞【赤壁賦 被災の仙台から京に】


本日の京都新聞夕刊に橋本関雪の作品が白沙村荘にて公開の記事が出ました。
随分以前の本ブログで少し触れていた作品なのですが、今月の半ばまでに展示室での公開を予定しています。

せっかくなので京の夏の旅期間中、人の多い時期に出すのが良いかと思いまして。
そしてまたお盆の時期でもありますから追悼の意味も込めて。所有者の方は無事なんですけどね。
新聞記事を読んであらぬ誤解をされている方もいらっしゃるかも知れませんので蛇足ながら一応。




一応8月9日には出す予定です。今回の夏の旅では7月、8月、9月で屏風を連続展示しようかな〜と思っていまして。7月は第9回文展出品の「猟図」、で8月がこの「赤壁賦屏風」。9月は・・さて、どうしようか。まだ悩み中です。

京の夏の旅は始まってしまったら触りにくいので、こちらはこちらで楽しみましょうって話ですよ。
ただ人が来て毎日が終わるってのもつまらないですからね。精一杯悪ノリ致します。



  


Posted by ハシモトシンジ at 21:40Comments(0)【橋本関雪】

2011年07月02日

仙台から関雪の作品が・・

震災の少し前。井上靖先生の御命日に伊豆へ訪れ、その直後に仙台に向かいました。
目的はというとやはりというか橋本関雪の作品を見てもらいたいとの話からの流れでした。



詳しくは書けないながらも、雪のまだ続く仙台の駅前から所有者の方の家へと訪れ、作品についての所見を述べつつ春にまた京都で会うことを約束して別れました。

そのわずかひと月後には未曽有の災害が起こり、当初は作品もその方ももしかしたら・・ と考えていましたが電話が繋がり無事を確認しました。作品も無事であるということです。






現在その作品が白沙村荘に来る見込みとなっています。
作品のタイトルも、画像もまだお知らせはできないのですが、京都に避難して来ます。

他ならぬ関雪の作品でもありますし、やはり所有者の方の意向を汲みたいと考えますので何はともあれお預かりすることになりました。




直に公開も行う話になると思いますが、今はまだ内容は伏せておきます。
その日をどうぞお待ちください。



  


Posted by ハシモトシンジ at 19:36Comments(0)【橋本関雪】

2011年06月14日

転所という作品



先の遺された草稿群の中には、キチンと色のついた良い状態のものもあり作品としてみても良いぐらいです。これらは描かれたにも関わらず何らかの理由で放念されたもので、出品履歴の中にも現れない所謂「Missing piece(失われた欠片)」とも呼べる存在です。



「Master piece」、「Museum piece」に比してみると資料的な価値しかありませんが、その作家の事をよく知るために存在する個人美術館であるのならそれで十分であろうかと思います。




ここに描かれているのは菅原道真公。太宰府に流された折の草庵の場面であろうかと思われます。
菅原道真公は「幼少の頃より詩歌に才を見せ」とあり、さらに「祖父菅原清公と父はともに大学頭・文章博士に任ぜられ侍読も務めた学者の家系であり、当時は中流の貴族であった。」と紹介されているのですが、この辺りは関雪が自身の出自にも重ねるかのような部分でもあります。

関雪もまた幼い頃より詩書に通じ、祖父や父は播磨明石藩で松平に仕える儒者でありましたから。




30代前後に描かれている作品の大多数は、非常に昏い感情をテーマとするものが多く見られ当時の関雪がどのように己の不遇を嘆いていたのかがよく解ります。落選を繰り返していた時期でもありますから仕方ないとも言えますが、それであるからこそ落選するのだと考えるのもまた仕方ない事です。



  


Posted by ハシモトシンジ at 11:32Comments(0)【橋本関雪】

2011年06月13日

カラー映像 よみがえる昭和初期の日本

NHKのBSプレミアムにて「ハイビジョン特集 カラー映像記録 よみがえる昭和初期の日本」という特集番組の再放送があります。放送日時は以下のとおり。


2011年8月12日(金) AM 9:30〜
2011年8月13日(土) AM 1:00(12日深夜枠)

これに関雪の家族が映ったカラー映像も含まれているらしいのですが。
おそらくは明石での海水浴の場面を撮ったアレではないかと思いますが、国内では民間最古のカラー撮影らしいのでご興味のある方はぜひどうぞ。



しかし思うのは、なぜに制作風景や庭園の往時をカラーで撮らなかったのか・・。
そんなもんと言えばそんなもんなんですけどね。特に孫だらけの映像ですし。



  


Posted by ハシモトシンジ at 17:00Comments(0)【橋本関雪】

2011年06月06日

京都新聞5/21の記事 戦争と京都美術創作のかたち

2週間ほど以前の京都新聞に関雪の記事がのっていると聞いてはいたのだけど、忙しくて中々読む暇がなく日が過ぎていました。今日はようやくその記事を読んでみたのですが・・やっぱり随所が気になる。


まぁ言わば京都新聞の山中英之さんという記者が、自身の所見を姫路市立美術館の平瀬礼太さんのコメントや多分「上海雑記」などを持ち出していることから、西原大輔さんの「橋本関雪」などを参考に書き上げたのかなと思います。だから別にこちらがアレコレと言う必要性もないのです本当はね。



今回紹介されているのは関雪の出品作としては絶筆にあたる「香妃戎装」。戦時文展の出品作で現在は衆議院に蔵されています。この作品も先からの仕分け事業により「評価額を出せ」とか言われてるみたいですが、国の所有物である美術品に評価額を出すというのも変な話です。

例えば、お寺の本尊を国宝に指定する場合に「一応、評価額を」とは言いませんよね。それ以前に評価額というのは市場に流通する際の変動的な相場ですから、普遍的でもないですしましてや国の所有であるのなら売却の可能性は殆ど無いはずですし。



本題に戻ると、やはり気になるのは関雪と戦争画の所見について。平瀬礼太さんは非常に理解をしているので安心なのですが、西原大輔さんの書籍を参考にされた場合にはこれが間違うのです。関雪は愛国の画家であり、戦争画と呼ばれるジャンルも多く遺していますがこれがどういう心情の発露なのか。まずはそれを知らねば始まりません。


これらの一連の動きは、日本という国自体ではなく昭和天皇に対する忠義の現れなのです。
読み解く鍵は関雪の作中や印顆に現れる「関雪散士」や「太平臣」などの言葉。元々橋本家は播磨明石藩に仕えた士族であるという観念は、関雪の中で非常に大きく存在していて自身が生きる時代において仕えるべき対象が存在しないということを、彼は非常に引きずっていた傾向があります。「散士」とは野に散った士だという意味で、「太平臣」もほぼ同様の意味合いとして使われています。



それを救ったのが昭和天皇。帝室技芸員に任命された事で関雪の中で「仕えるべき対象」が、明らかな形で確定したわけです。その心情の発露が「絵で奉仕することで、天皇陛下に報恩したい」という内容として行われたのです。しかし、それがあまり宜しくない事であると判断し、作品の傾向に方向修正をかけ始めたのが昭和17年頃。それまでは陛下の御為とばかりに描いたり、聖戦記念画展などを頻繁に開催しています。

実はこのあたりの内容を記した関雪自筆の原稿もあったりするのですが、外部の方はまだ見ていないので知らなくて当然。間違って当然な話なのです。





他にも、儒者を儒学者(この場合の”儒者”は幕府の役職名)と書いてみたり太平洋戦争に従軍と書いてあったりと気になる部分は沢山ありますが・・ ま、山中英之さんの個人的な所見ですから。それに新聞に正確ではない事が書いてあるわけも無いですしね。安心、安心。


  


Posted by ハシモトシンジ at 14:01Comments(2)【橋本関雪】

2011年03月17日

桜の芽が膨らむ頃

そろそろかもしれないと、哲学の道を歩いてみるとやはり桜の蕾が膨らみ始めていました。


しだれ桜に至っては、すでに花弁の一部が紅く見えていたり。

通常開花の時期ではありますが、先の震災や急に逆戻りした季節に気を逸らされていました。



世がどうであれ、人がどうであれ花は変わらず咲くわけで。

元々これらの関雪桜達も、世の中が暗く成りがちな時代に関雪とヨネ夫人が、皆が桜を見て晴れやかになるようにと植えられたもの。



花など見ている場合ではない、と言われればそれまでの話。

しかし、皆さんが綺麗に咲いた桜を見て少し明るい気持ちになって貰えるように、3月22日 月曜日から「哲学の道 桜通信 2011」を始めたいと思います。




Twitterでも同時に配信致します。
@hakusasonso


皆さんが少しでも元気になりますように。
  

Posted by ハシモトシンジ at 16:54Comments(1)【橋本関雪】

2011年03月03日

池松時和という人物

池松時和という名前をご存知でしょうか。
1922から1924年に、京都府の知事をしていた人物です。

大体の内容はこんな感じ。

鹿児島県出身。池松静蔵の長男として生まれる。第七高等学校を経て、1898年、東京帝国大学法科大学法律学科を卒業。同年12月、文官高等試験行政科試験に合格。内務省に入り警視庁警部となる。

以後、佐賀県参事官、群馬県警部長、岩手県警部長、栃木県第四部長、愛知県・福井県の各内務部長などを歴任。

1912年3月、福井知事に就任。以後、千葉県・滋賀県・和歌山県・大阪府の知事を歴任。1922年10月、京都府知事となる。郡部の道路整備、養蚕業の振興を推進した。1924年12月に辞任し退官。1933年に都ホテル株式会社取締役会長に就任した。
(wikipedia 池松時和より http://ja.m.wikipedia.org/wiki/池松時和)




現在13都道府県で知事選挙が控えているようですが、偶々見たなんかニュースをわかり易く説明する先生の番組でちょうど官選知事の話をしていたので調べると・・ありました。

以前は無かった項目なので、どなたかが作って下さったのでしょう。ありがとうございます。
内容の胡散臭い橋本関雪の項目とは段違いの内容です。



さて、この池松時和が何であるかと言うと関雪の子息 節哉の妻、田鶴子の父がこの池松時和なのですよね。
知事であった事は知っていましたが、警視庁に在籍していた事や都ホテルの会長まで務めていたとは・・恐れ入りました。



ただでさえ関雪という御偉いさんが祖先にいるのに、さらに増えては我が身の頼り無さがなんだか浮き彫りになりますね。
せめて泥を塗らない程度には頑張ります。  


Posted by ハシモトシンジ at 14:51Comments(0)【橋本関雪】

2011年02月23日

関西 中国書画コレクション展





関西一円を会場とした大規模な展覧会が企画されているようなのですが、あまり認知度が高くないようなので取りまとめ。

先日に京都国立博物館で行われた「筆墨精神 中国書画の世界」が、実はこの展覧会の皮切りとして設定されています。多分、関係者以外誰も気づかないような設定ではありますが、会場でフライヤーが配布されていれば・・誰かは気づくのでしょう。いわゆる「裏設定」ってヤツですね?



期間は2011年1月8日から、最終終了は2012年2月26日まで。約1年のロングリレーとなります。各会場の展覧会概要と期間は以下の通り。

(1)  「上野コレクション寄贈50周年記念 筆墨精神ー中国書画の世界ー」 
      京都国立博物館 2011年1月8日(土)〜2月20日(日) <終了>

(2)  「中国書画名品展Ⅴ」 
      澄懐堂美術館 2011年2月27日(日)〜6月5日(日)
    
(3)  「黒川古文化研究所名品展 中国書画ー受け継がれる伝統美ー」 
      黒川古文化研究所 2011年4月16日(土)〜5月15日(日)
      
(4)  「没後百年 銭慧安展(仮称)」 
      観峰館 2011年4月16日(土)〜6月19日(日) 

(5)  「指定文化財等 中国書画特別展」 
      藤井斉成会有鄰館 2011年5月1日(日)と15日(日) 

(6)  「近代中国絵画 ー定静堂コレクションの名品ー」 
      和泉市久保惣記念美術館 2011年6月11日(土)〜7月31日(日) 

(7)  「生誕百年 原田観峰が蒐集した中国書画展」 
      観峰館 2011年6月25日(土)〜8月28日(日) 

(8)  「住友コレクションの中国絵画」 
      泉屋博古館 2011年9月3日(土)〜10月23日(日) 

(9)  「近代中国書画コレクション展」 
      観峰館 2011年9月3日(土)〜12月11日(日) 

(10) 「祝賀と祥瑞展」 
     澄懐堂美術館 2011年9月11日(日)〜12月11日(日) 

(11) 「中国書画Ⅰ ー館蔵・寄託の優品(仮称)」 
     大阪市立美術館 2011年9月17日(土)〜10月16日(日) 

(12) 「中国の花鳥画 ー彩りに込めた思いー」 
     黒川古文化研究所 2011年10月15日(土)〜11月13日(日) 

(13) 「中国書画Ⅱ ー阿部コレクション(仮称)」 
     大阪市立美術館 2011年10月20日(木)〜11月23日(水・祝) 

(14) 「指定文化財等 中国書画特別展」 
     藤井斉成会有鄰館 2011年11月6日(日)と20日(日) 

(15) 「中国美術コレクション展」 
     大和文華館 2011年11月19日(土)〜12月25日(日) 

(16) 「中国拓本 ー師古斎コレクション(仮称)」 
     大阪市立美術館 2012年1月7日(土)〜2月5日(日)

(17) 「中国近代絵画展(仮称)」 
     京都国立博物館 2012年1月7日(土)〜2月26日(日) 



京都国立博物館開始、京都国立博物館終了なんですね。中々個性の強い美術館ばかりです。
よい機会だから、スタンプラリーでもしますか。(殷代の古印をパンパン笑顔で捺しながら)




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Posted by ハシモトシンジ at 12:44Comments(0)【橋本関雪】

2011年02月21日

失われる家の歴史と文化

関雪の作品を通じて、様々な人と出会い話す機会が増えました。

増えましたと言っても、父が病気で臥せっていたので24歳の頃からその辺りの関連は代行として担っていましたから昨日今日のことという訳ではありませんが。



大体の場合は大きな事業に成功した家があり、その後を託された人達が作品の処遇に困りながら相談をするというケースが多く見られます。

他の話ならばともかくとして、関雪の事ですから捨ておくわけにも行きません。
出来る限り真面目に考えるのですがすべてを引き受けるわけにもいかないので、さてどうしようかとなる訳です。



寄贈という選択肢が一番なのですが、そうすると「損をした」と考える人もいます。
それは心外なことなので、中々一番には勧められないのですが作品のことを考えるとベストな方法だと思います。

白沙村荘にという訳ではなく、他の美術館にという事でも構わないと思います。



しかし、他の美術館・・特に国公立の美術館に入った場合は関雪という画家の作品が定期的に展示される可能性もあまり高くはありません。保存という面での安心はありますが、寄贈者の受け口が非常に限定されてしまうような気がします。


なので今後は白沙村荘でも十分な施設の整備を行い、受け入れの体制を整えていかないとと考えています。年々このような作品に関する相談が増える傾向にあるのではないかと思いますから。

関雪の作品は、関雪の元に。


寄贈者にそう思ってもらえて、かつ寄贈後も家同士での交流が続くように。
そんな風に持っていければすごく良いと思うのです。

絵画にしても、何にしても人と人の交わりを抜いた時に文化というものは死を迎えるものなのです。
人間同士の交流が息づくところにこそ、文化もまた生き続けるはずなのです。







  


Posted by ハシモトシンジ at 23:32Comments(0)【橋本関雪】

2011年02月18日

”はくしゃさんそう”とは呼ばない

Soodaとかいう質問サイトで白沙村荘関連のものを見つけました。

http://sooda.jp/qa/58316

Q: 京都に橋本関雪という日本画家の元邸宅で
白沙村荘という文化財があります。
「はくさそんそう」と読むのが正しいようなのですが、
昔から「はくしゃさんそう」と呼んでいた記憶があります。
単なる間違いなのか、それともそういう読み方(呼び方)もあったのか、
ご存じの方、教えてください。

A:固有名詞としては解らないのですが。
白砂は「はくさ」「はくしゃ」両方の読みがあるみたいですから、慣例として呼んでいたということでは?


・・白沙(白砂)を「はくしゃ」までは理解の範疇なのですがが、村を「さん」とは読まないでしょう。

「はくさそんそう」が呼びにくいという向きもありますが、「はくしゃさんそう」の方が滑舌が悪い上によっぽど呼びにくい気がするのですが。



まぁ、身内みたいな人ですら「はくしゃさんそう」とか言ってますから、多分その辺りから聞いた人なのでしょう。たとえば月心寺とか。

でも百歩譲っても村は「さん」じゃあないです。これだけは無理です。

  


Posted by ハシモトシンジ at 17:28Comments(0)【橋本関雪】

2011年02月17日

特集展示 神戸ゆかりの日本画家たち 煌く和様の美



神戸ゆかりの美術館で今月の11日(金・祝)から、3月27日(日)までの期間中「特集展示 神戸ゆかり日本画家たち 和様の美」と題された展示が行われています。



もちろん関雪も神戸の出身ですから、リストインしたようで白沙村荘で所蔵している2作品が展示されています。





まずは【銀雪呈瑞(ギンセツテイズイ)1926】
雪持ち笹に飛来した叭々鳥がとまり、ザザァと雪が降り落ちる様を描いた作品。
この画題は1匹、5匹、7匹、そして11匹のバージョンがあるようですが残念ながら1匹以上描かれているものの所在は現在わかりません。

タイトルに使われている”瑞雪”とは大晦日の夜半・・つまり新年に降り積もる雪のことで、非常にめでたい雪であるとされています。

奇しくも今年はその瑞雪が降った歳なので、タイムリーかつめでたいことかと思います。





もう1作品は【牛(ウシ) 1939】
こちらは晩年に繰り広げられていた関雪の「白い動物」シリーズの系統だと思います。
額装にされた後ろに「牛」という元の箱書きが付けられていて、作品の制作年代と出品履歴を照らし合わせてみるとちょうど昭和14年頃に行われた軍艦奉納展に「牛」という作品が出されています。

これがその物という根拠はないので、多分その関連の中で製作されたもの・・と現在はしています。その物かもしれませんけどね。

タイなどに多く見られる牛なので、吉川英治との南方旅行に際してのスケッチから得た牛が原案になっているのかもしれませんね。



神戸に御用の際には是非ご覧下さい。

神戸ゆかりの美術館
〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2-9-1 (神戸ファッション美術館1F)
Tel: 078-858-1520(代表)



  


Posted by ハシモトシンジ at 14:11Comments(1)【橋本関雪】

2011年01月26日

姫路・高砂で山林火災

大規模な山林火災が昨夜から発生している兵庫県高砂市の鷹巣山。
90ヘクタールの山林が轟々と炎を上げ、あたりにはもうもうと白煙が立ち上っているようです。


高砂と姫路のちょうど中間辺りに位置するので、心配なのは関雪作品が被害を受けていないかどうか。



この界隈は関雪揺籃の地なので、今も尚関雪人気が高いのですよね。
若書きの作品も相当数蔵されていますし。


自然災害なので防ぎようもないのですが、非常に心配です。


鷹巣山の山林火災
  


Posted by ハシモトシンジ at 16:34Comments(0)【橋本関雪】

2010年12月22日

来年の干支

寅年も残すところあと僅か。次の年は卯年です。



「家兎胡枝花(カトハギ)図(足立美術館蔵・島根)」


夏萩の下にいる三匹のウサギたち。二匹はパンダウサギと呼ばれる種類で、一匹は真っ白なウサギです。
関雪は晩年に動物をよく画題としていますが、それに伴い実際に動物を飼っていました。
このウサギたちも当時関雪が飼っていたものなのでしょう。

大正期のヨネ夫人の日記には「昨夜、主人帰朝の夢を見る。うさぎ、馬を連れて帰る。」
と書かれているので、その事がよく引き合いに出されています。

しかしこの頃はまだ金地院に仮住まいの身であるので、動物をたくさん飼っていた事実はなくあくまでも夢の話です。

兎は多くの子を成すことから「子孫繁栄」を願う画題としても扱われます。
そう考えた場合、関雪に三人の子供がいたことと、兎が三匹描かれていることを関連付けるのは、発想の飛躍というものでしょうか。



兎は可愛いからなのか、それとも干支の関係なのか結構な人気画題です。

この「家兎胡枝花図」の色紙と葉書もございますので、宜しければ新年の飾りにいかがでしょうか。
【お問い合わせ】 075-751-0446 白沙村荘事務局まで


  


Posted by ハシモトシンジ at 16:30Comments(0)【橋本関雪】

2010年10月19日

金島桂華の世界

この月末から立命館大学前の堂本印象美術館で特別企画展、「金島桂華の世界」が開催されます。

桂華さんは関雪の数少ない京都画壇の友人の一人であり、祖父や父も鑑定の後見人としてお世話になった方です。
関雪とのコラボ的な作品も多数ありまして同じ画題を描き合ったり、関雪の集めたギリシャのツボにバラを活けて桂華さんがそれを作品にしたりしています。


白沙村荘という名称の由来について語って下さったのも桂華さんでした。
ともかく様々な交流が当時はあったようです。今は・・無いですけどね。



京都画壇の当時の面影を偲ぶ者の一人として、この企画展は見逃せないと思うのでご紹介致します。


特別企画展 金島桂華の世界 Visions of KANASHIMA Keika



2010年10月29日(金)から11月28日(日)まで開催
開館時間 9:30 - 17:00(最終入場は16:30まで) 月曜休館
入館料 大人500円 高校大学生400円 小中学生200円

府立堂本印象美術館
金島桂華:wikipedia
華鴒大塚美術館


最近は京都画壇メンバーの展覧会が多くあるので、非常に嬉しい気持ちです。
関雪もまた2013年に開催が決まっていますので、その際にはお知らせを致します。


  


Posted by ハシモトシンジ at 15:19Comments(0)【橋本関雪】

2010年10月11日

美の京都遺産 橋本関雪





10月17日(日)放送の美の京都遺産は、橋本関雪が紹介されます。

確か6年前の収録なので、多分再々放送になるかとは思いますが必見の内容です。


美の京都遺産は毎週日曜日 朝6:15〜30
MBS系列にて放送です

皆様お見逃しなく

  

Posted by ハシモトシンジ at 20:17Comments(0)【橋本関雪】

2010年09月13日

京都 日本画の華〜切手シ−ト




郵便局にハガキを買いに行ったら、京都市美術館開催の京都市立芸術大学の切手シ−トが販売されていました。


当然のように関雪作品は入っていませんでしたが、つい買ってしまいました。




しかし・・ いつ使おうか。なんだかもったいない気もします。
  

Posted by ハシモトシンジ at 18:47Comments(0)【橋本関雪】

2010年08月12日

展示情報 0812




8月16日の送り火に合わせて、橋本関雪が造りました【大文字絵皿】を、今日から送り火の日まで展示致します。


他の展示作品

【猟】
【琵琶行 別稿】
【生々流転 別稿】
【黒地金彩 聖観音像】
【人物・山水十二幅】【天馬進奏 草稿巻】





  

Posted by ハシモトシンジ at 16:34Comments(0)【橋本関雪】

2010年06月10日

大分から鑑定依頼

最近は世代交代の節目にあたるのか、鑑定依頼が多々あります。


大体は後世が絵画に興味なく、先代から受け継いだ作品の行く末を憂い、出来れば保管して貰いたいという内容。

鑑定というか相談ですね。




もちろん立場上鑑定もしますし、関雪作品のことなのでそれはもう真剣に向き合います。

鑑定ミスはありえないながら、作品の今後も気にしながら拝見します。




そして先日、大分から依頼がありました。

橋本関雪の屏風を持っているとの事なので話を聞いていました。そのうちに一度写真を送るという話になり、それを見てから大分に行くか否かを考えることにしました。



屏風の場合は運送に頼むとかなり高額になりやすく、それならばこちらから行く方が安上がりになるくらいですから。



そして今日、写真が届き早速見てみると・・。






関雪じゃない・・



偽筆とかそういう話ではなく、橋本関雪ではありませんでした。

印は「玉関」 ・・コレ、石原玉関ですよね。多分というか筆致がまさにそれ。




関雪ではない時点で範疇外ですから早速連絡をすると、必要な事項を話終えた瞬間に何も言わず電話切られてしまいました。


・・いやいや、別に怒ってないですよ?(満面の笑顔でボールペンをへし折りながら)
  

Posted by ハシモトシンジ at 22:18Comments(0)【橋本関雪】

2010年06月10日

展示作品に関するQ&A

白沙村荘には手狭ながら展示室があり、随時橋本関雪の作品や資料・収集品を展示しています。



物が日本画ですから、やはり四季折々に合わせた画題を出しながら展示を変えます。

今ですと季節的に水・蛍など。テ−マ展示として馬を出しています。




しかし展示の説明をしているとよく返って来る質問に??となることがあります。

その内容は


「あ、コレ入れ替わるんですか」
「常設じゃないんですか」など。



まずは入れ替えの無いところを知りたいです。日本画メインでそんなところがあるんですか。


あるのかしら。多分そう考える人がいるのならあるんでしょう。



あるという前提で言うと、長い時間掛けてはいけません。

物にもよりますが、反ってしまいシワの原因にもなりますし、裏打ちあたりにカビが出る要因にもなりますから。




ご存知だと思うのですけどね。
  

Posted by ハシモトシンジ at 12:46Comments(0)【橋本関雪】

2010年05月07日

皇室日記

次回の「皇室日記」にて、宮内庁三の丸尚蔵館の展覧会が紹介される模様です。


関東では日テレ。関西では読売テレビでの放映です。

詳しくはこちら皇室日記



時間の都合などにより変わるようですが、岩崎家からの献上屏風が紹介されるみたいです。
  

Posted by ハシモトシンジ at 08:13Comments(0)【橋本関雪】